内水面漁業とは、河川や湖沼、ダム湖、貯水池、水田などの内陸水域で行われる漁業のことを指します。内水面漁業は、淡水魚や淡水産のエビやカニ、フナなどを対象として、食料やレクリエーション、商業的な目的で利用されています。
内水面漁業は、沿岸漁業や沖合漁業と比較して、漁獲される魚種の多様性が高く、地域によって異なる特色を持っています。また、内水面漁業は、比較的小規模で行われることが多く、漁獲量や漁具の種類、漁獲期間などが管理されることで、水産資源の保全が図られています。
内水面漁業は、日本でも古くから行われており、地域ごとにさまざまな伝統的な漁法が伝承されています。たとえば、草餅や流し網、打ち上げ網などが代表的な漁法として挙げられます。また、最近では、天然の淡水魚を利用した食文化の再評価や、釣りによるレクリエーションの需要の高まりなどから、内水面漁業に対する注目度が高まっています。
しかし、内水面漁業にも、過剰な漁獲や環境破壊などにより、水産資源の枯渇や生態系の変化などが引き起こされることがあります。そのため、持続可能な漁業の実現や水産資源の管理が重要となっています。近年では、内水面漁業においても持続可能な漁業の実現に向けた取り組みが進められており、例えば、規制の強化や保全活動の実施などが行われています。